今を生きるって・・・
もうすぐ母の誕生日なんですが、 何をプレゼントしよっかなぁ~
などと考えていると・・・ふと昔のことを思い出しました。
母は私が中学生くらいの時に癌になりました。
また、その癌がかなり悪性で5年の生存率が20%程度という
怖いもので、抗癌剤が効きにくくひどいものでした。。。
母は子宮を全部摘出し、髪も薄くなって当時の私は母は
もうすぐ死んでしまうんじゃないか・・・。
それが一番の恐怖でした。
さらにホルモンバランスが崩れたのか母は怒りっぽくなって
(まぁ、今となってはもとからだったんですが・・・)
家族みんなも暗い気持ちで毎日を過ごしていたと思います。
そんなある日、母の治療が自宅療養に変わり数か月後のことです。
私が学校から帰ると、母がスーツケースを引っ張り出して
荷造りをしていました。。。
驚いた私に向かって母が言いました。
母 「ゴルちゃん!
私、国境なき医師団に入ったから!!!
行くわね!」
と言うのです・・・
はぁ???
( ̄□ ̄;)
私は母がついに頭がおかしくなったんだと思いました。。。
母は医師をしていますが癌になって勤務先を退職しました。
母はよく
「私は大学病院に残りたかったの!
でも、お父さんと結婚したら追い出されて・・・」などと
人のせーにして、わけのわからないことを言っていました
私は内心、病気なんだから今こそ病院に残ればいいのに・・・
とか近所でバザーをやっているから参加したらいいのに・・・
などと思い、教えてあげたらキレられました。
なぜ???
覚えてらっしゃる方も多いと思うのですが、
当時世界情勢は不安定で、湾岸戦争の真ただ中だったんです。
そのボランティアの医師団に参加したんです。
私も父も兄弟も誰も本気にしていませんでしたが
母はそれから2週間後にスーツケースに聴診器や薬
パスポートを持って本当に東京から他の方々と
出国してしまいました
私は内心、ドン引き。。。
それから1ヵ月~2ヶ月で父は心配のあまり
見る見る老けていきました。。。
白髪が増え、ほくろから生えていた毛まで
白髪に・・・( ゚ ▽ ゚ 😉
無事に帰ってきた母は現地での色々な話をしてくれました。
油田が燃えていた事。
毎日死と隣り合わせで生きるという事。
あれから5年経ち、10年経ち、15年経ち・・・
長い月日が経ちましたが、母は元気です
基本的に仕事が大好きならしく、今も働き者です☆
あれから2度ほど再発し、その都度手術をしました。
1度目の再発の時は・・・ショックだったようですが
2度目の時母は言いました。
「家に虫が一匹いるからって、
家中にバルサン焚けないでしょ?
癌もおなじで、癌かも・・・ってだけで
体中切開できないのよ~
上手く付き合っていくしかないの!!
癌も私の一部なんだから。あはっ。」
って言っていました。。。( ゚ ▽ ゚ 😉
もうすぐ母の誕生日、私と生き方も考え方も趣味や好み
全く似ていない私の母。。。
私はまだ若いつもりなので(つもりですよ・・・)
ブランド物も大好き
でも、母はへんちくりんな民芸品?
やしの木の葉っぱで作ったガラクタや
ワケのわからない農民風の
帽子など変わったものが大好き
何をあげようか・・・迷っています。
今を生きる。って誰もが当たり前に
今を生きているんですが、生きる事が危うくなった時に
人は今を本気で生きるのかなぁ。。。
と考えてしまいました。
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